時代の流れを変える tofubeats

WIRED VOL 13 を読んだ。tofubeats さんの音楽に対する考え方が分かってとてもおもしろかった。YEBISU MUSIC WEEKEND での話もそうだったが音楽に対する強い思想がありそれを言語化するのがうまい人なんだと思った。

HIPHOP に違和感をもっていたと彼は語る。「日本人が、なぜアメリカ人の音楽であるジャズをサンプリングしなければならないのか?なぜレアグルーヴを集めなければならないのか?J-POPって格好悪いものなのか?」と。そうして dj newtown - Flying between stars(*she is a girl) がつくられた。「自分の手の届く音楽を自分の好きなように編集してつくった作品」 だという。

かつて渋谷系とよばれる音楽があった。ちょっと偏った説明をすると、過去の音源を掘り起こし、元ネタとして現代に蘇らせるような音楽のことだ。そのころ僕は「渋谷系 元ネタディスクガイド」を読んで必死に元ネタの音楽を聴いていたわけだから、この発言にはすごくしびれてしまった。

2013年にリリースした lost decade はいまでも全曲フルで聴くことができる。当然のようにインターネット上に曲を公開して育った彼が「音楽を聴く前に音源を購入すべきなのか」と考えてのことだという。渋谷系というムーブメントが音楽の作りかたや買いかたや聴きかたを変えたように tofubeats のような人たちは音楽の作りかたや買いかたや聴きかたを変えてしまったようだ。