2014年12月17日 くるり/GRAPEVINE @ 豊洲PIT

1ヶ月ぶりにくるりのライブにいってきました。GRAPEVINEと15年ぶりの対バンというイベントでした。会場は最近できた豊洲PITです。今日はめちゃくちゃ寒かったな。

こないだのツアーはthe pierを中心にストーリーのある曲順だったけど、今日はイベントなので有名な曲をいくつかやるかんじだろうなと思いつつもどんな構成になるのか楽しみにしていた。はじまってみると1曲目からThere Is (Always Light)!ツアーでは旅を締める曲であるかのように並べられていたので、これはまるでこないだのツアーとは違うんだぞといきなり言われているような気がした。

それからはthe pierのいい曲をいくつかと有名な曲をいくつかという流れで全体的にはツアーのダイジェスト版という感じであった。ツアーのあともずっとthe pierを聴いていたので今日の方が1曲1曲を楽しめたと思う。Lovelessはやっぱいい曲だな。DAIKIさんのギターもよかった。

GRAPEVINEはUKぽい音とテンポが気持ちよくてメロディーもキャッチーであるのが好みのバンドだったが、実はライブをみるのははじめてでした。最近の曲は追いかけてなかったので、半分以上知らない曲だったけどはじめてみるライブは予想を裏切らないかっこよさで(いやあんなに関西弁だったのには驚いたけれど)好きな曲も聴けてたのしかった。

そういえばGRAPEVINEを知ったのは、前回くるりと対バンしたという15年前ころの地元のレコードショップで、何となく視聴した「退屈の花」というアルバムの1曲目の「鳥」がめちゃくちゃかっこよくてCDを買ったものだった。

時代の流れを変える tofubeats

WIRED VOL 13 を読んだ。tofubeats さんの音楽に対する考え方が分かってとてもおもしろかった。YEBISU MUSIC WEEKEND での話もそうだったが音楽に対する強い思想がありそれを言語化するのがうまい人なんだと思った。

HIPHOP に違和感をもっていたと彼は語る。「日本人が、なぜアメリカ人の音楽であるジャズをサンプリングしなければならないのか?なぜレアグルーヴを集めなければならないのか?J-POPって格好悪いものなのか?」と。そうして dj newtown - Flying between stars(*she is a girl) がつくられた。「自分の手の届く音楽を自分の好きなように編集してつくった作品」 だという。

かつて渋谷系とよばれる音楽があった。ちょっと偏った説明をすると、過去の音源を掘り起こし、元ネタとして現代に蘇らせるような音楽のことだ。そのころ僕は「渋谷系 元ネタディスクガイド」を読んで必死に元ネタの音楽を聴いていたわけだから、この発言にはすごくしびれてしまった。

2013年にリリースした lost decade はいまでも全曲フルで聴くことができる。当然のようにインターネット上に曲を公開して育った彼が「音楽を聴く前に音源を購入すべきなのか」と考えてのことだという。渋谷系というムーブメントが音楽の作りかたや買いかたや聴きかたを変えたように tofubeats のような人たちは音楽の作りかたや買いかたや聴きかたを変えてしまったようだ。

2014年11月10日 くるり @ 中野サンプラザ

行ってきました。

ストーリーのあるライブでしたが、まだ見てない人もいるので詳しいことは避けておきます。

The Pierというアルバムは、今までならやらないようなことを全力でやった、と本人たちがインタビューで語っているようなアルバムで、いろいろなジャンルの音楽をとりいれているけど、その結果やっぱりくるりっぽくなっている曲の集まりだと思う。

昨日のライブが終わって思ったのは、くるりのアルバムの中で僕が一番好きなのはこのアルバムかもしれない、ということ。

今後もくるりが解散しないうちはThe Pierの曲をきく機会がたくさんあるんだと思うけど、The Pier発売記念ライブで聴くこの曲たちはこのツアーでしか体験できないわけだからこれからライブにいく人達がうらやましい限りである。

YEBISU MUSIC WEEKEND にいってきた

3日目だけですがYebisu Music Weekendにいってきました。もちろんライブも楽しそうなんだけど普段きけない話がきけそうなトークセッションの方が気になってずっときいていようと思ったのですがやっぱり我慢できず途中からライブ会場に移動してCharisma.comとZAZEN BOYSを見てきました。トークセッションについては僕が気になっていた二つのテーマである「音楽と文章」と「音楽との出会い方」について聞くことができたのでお腹いっぱいでした。

オトトイの学校 presents 『岡村詩野音楽ライター講座 YMW特別編!ゲスト:田中宗一郎』」は、スヌーザーの編集長だった田中宗一郎さんと何度も読んだ「ギター・ポップ・ジャンボリー」に執筆している岡村詩野さんのトークセッション。スヌーザーは、スーパーカーのラストインタビューが載っている2005年4月号などいまだに手元に残している雑誌の一つです。タナソーさんは最初からこんなイベント必要ないとかおまえらリスナーがだめなんだとか飛ばしていたが、文章を書くことや音楽について力強く語られていました。

世の中を変えるのは産業なのだから、100年後にも残っている音楽にお金を使うべきだ。言いたかったのは純粋にそういうことだったのだと思いました。ライターが批評を書いてその音楽が広く愛されるようになったのならライターはそれだけの対価を得る方がよい。ただ消費されていくだけの音楽を広げるようなことはなくなってしまっても構わないと。そして消費されるだけでない文章とは、誰に何を伝えたいかが明確であり必然性のあるものであると。

次に参加したのは「tofubeatsと音楽ライター/ブロガーが語る、ディグ術と隠れたJ-POPの名盤」。こちらも非常におもしろかった。tofubeatsさん、近藤真弥さん、荻原梓さんがそれぞれどうやって音楽をディグしているのか、最近のおすすめは何かなどを話すセッション。

例えばtofubeatsさんは、タワレコ・HMVには月に2回はブックオフには毎週いって250円の棚を見ているそうです。Twitterから流れてくる情報もいいが受動的になってしまうので意識的に足で情報を集めているとのこと。また、SoundCloudBandcampPitchforkナタリーなどのサイトをよくみていて、アートワークからいわゆるジャケ買いのように聴くことが多い。気に入ったアーティストが情報を発信している方法から追ったりライクしている音楽を追ったりするのもよいし、好きなネットレーベルを見つけるのもよいと言っていた。

足で集める先がブックオフというのもおもしろいけど、ネット上での探し方はまさにネット世代だ。僕は学生時代に音楽好きな友達におすすめの音楽を教えてもらったりMTVやスペースシャワーTVをだらだら見ながら突然出会う音楽というのを心地よく思っていたので、インターネット上に情報があふれている今のような時代ならもっと受動的にこれはと思う音楽と出会える方法があるはずだとずっと思っていたのだけど、tofubeatsさんの話をきいて考えを改めなければいけないと思った。知らない音楽と出会うためにあらゆる手段を使って貪欲に掘り下げているんだなあという風に感じた。

興味深かったのはリスナーとして音楽を掘り下げるだけでなく、これからかっこいい音楽をつくることになる人達を勇気づけるためによいとツイートしたりライクしたりすることがすごく大事といっていたことでした。本人も言っていたがタナソーさんのリスナーが音楽を育てるという話と根っこは同じなのでしょう。

それから気になったのは、この記事に触れてアーティストのネット上の活動場所がTwitterからInstagramなどに移動しつつあるのかもしれないという話。もしそうだとするとなぜなんだろう。Twitterだと音楽とは関係ないツイートなど情報を伝えるにしては余計なところが多いので無駄をそぎ落とした伝え方が好まれるということなのだろうか。とても気になる話題である。

最後にこのセッションで紹介されていたかっこいい曲を。

ラッシュアワーという元ネタがあるらしい。どこまでが元ネタなのか分からないけどかっこいい。

小西康晴さんプロデュースの曲。たしかに小西節だ。かわいくてよかった。

2014年10月30日 ナカコー @ 恵比寿リキッドルーム

横浜アリーナFEVERに続いて恵比寿リキッドルームにいってきました。オープニングアクトがNyantoraという贅沢すぎる構成のライブでした。ナカコー側の前の方にいたのですが、フロントのギター二人が斜めに立っていたためむしろ田渕さんを正面からみることができるこれまた贅沢な場所でした。

Blood Musicからはじまり(@yk_21m さん@misaOook さん ありがとうございました)、スーパーカー時代のDive、そしてWhite Surf style 5!もはやWhite Surf style 5は定番となっている感がある。この曲はギターポップバンドとしてデビューしてからエレクトロへと変わっていくそのはざまの曲でどちらの要素を含んでいるスーパーカーの中でも珍しい曲なのかもしれない。そもそもあの単調なベースが心地よい独特の雰囲気は演奏力も高くなかったからこそだせたものだったのだろうか。

などと思いを馳せていると、iLLのKiss。どの曲か忘れてしまったのだけど、4つのモニターにナカコー、田渕さん、345さん、沼澤さんの足元が映されるという演出がすごいよかった。たしかに足元でリズムをとったりエフェクターを踏んだりしているところは一番前にいなければ見れない、そもそもバスドラを叩く足元なんて一番前でも見れないものだけど、実は気になっているところだったのでなんだか嬉しくなった。

そして「新しいアルバムから4曲」。えっ?新しいアルバム出てたの?もしかしてLAMA?ノーチェックだった!と焦っていたらMasterpeaceのことで安心した(笑)むしろこのアルバムと同時にこのバンドができたのだと思っていたので意表をつかれたのだった。

ここでDAISYとB.O.Y.などを。ポップさということでこの2曲はMasterpeaceのシングルのような曲だと勝手に思っています。DAISYの後半のかっこいいリフを演奏する田渕さんとナカコーの指をみれたのには感動した。余談ですが、今日のライブで一番感動したのは田渕さんが演奏する動きを真正面からみれたことで、横浜アリーナで超久しぶりにきいたWhite Surf style 5のようにこみあげる何かがあった。さらに脱線すると、ナカコーさんはMacBook Proを操作していて何をしているのかはよく分からないが曲を始める時にボタンを押したりしていた。僕の目と耳がたしかならば、DAISYのイントロのハウリングはMacから出ているように思えた。

そして!「中学生の夏休みセクション」というセクションが始まった。中学生の夏休みとはつまり「疲れる」「ギターポップです」。これは?!という期待通りJet Bee Townなどスーパーカー初期の曲を何曲か。OOKeahからの曲をこんなにやるとは嬉しいものです。たしかにOOKeahはデビュー前に書きためていた曲を一気に出したアルバムだったはずだから、中学生の夏休みのようなものなのかもしれない(笑)ちょっといやいややってるような表情があったのでファンサービスだったのかもしれないけどそれはきっと勘違いだろう。このセクション以外でもスーパーカーの曲をたくさんやっていたので、このころの曲とそうでないので気持ちが違うんだなあというのはおもしろかった。

次はエウレカセブンAOのサントラから。このあたりの曲はほぼノーチェックで初めて耳にする曲ばかりだったのだが、サントラをライブできくという体験は初めてだったかもしれない。勝手に映像を想像しながらきいていたが、弦楽器のような音が入っていた曲とかよかったのでこれからチェックしようと思う。

その後もスーパーカーからSTORYWRITERやLove Foreverをやったり、新しいアルバムからDiamondやReaction Curveをやって、「次はさっきやった曲と同じアルバムから」というのでMasterpeaceからかと思ったらまさかのSunday People。同じアルバムってJUMP UPのことですか!というのが今日一番のびっくりでした。こないだのFEVERではドラムから始まっていたのだけど、やはりあの時も機材トラブルでそうなっただけでイントロのSEを用意していたんだろうな。ドラムから入ってお「おー!」ってなるのもよかったけれども。ところで、リアルタイム時代のSunday Peopleは、前の方にいると前に上下に揺さぶられるほど盛り上がっていたが今日はそんなことはなかった。だんだんとファンの方もだんだんと年を重ねて落ち着いてきたんだろうな。そういえばあの時も新宿のリキッドルームだったような気がする。

AOHARU YOUTH、GOLDEN MASTER KEYで終了。そして「本当はここで終わりなんだけどアンコール代わりに一曲」という謎のアンコールでPLAYSTER VISTA。アンコールの茶番な感じが好きでない僕としては今日のような新しいアンコールの形はよかった。

スーパーカーの曲をやりそうな雰囲気があるたびにcream sodaをと願っていたが今日もかなわなかった。でもやるとしたら中学生の夏休みセクションですよね。

そういうわけで最高でした。

JBL Flip2がいい感じ

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台所で音楽やポッドキャストをききたいのですが、iPhoneのスピーカーだと換気扇を回したり水を流したりすると全然きこえなくなってしまって困っていたのでこのスピーカーを買いました。

実はBluetooth接続のスピーカーは今回が初めてではなく、以前に一度試したことがあるのですが、その時に買ったものは音がいまいちだったりBluetoothのペアリングもなかなかうまくいかなかったりしたのであげてしまいました。

JBL Flip2は買ってから一ヶ月たちましたが満足しています。すごくよい音というわけではありませんが低音もしっかりきこえるし台所でもききやすい。Bluetoothのペアリングが途中で切れるようなことも今のところありません。商品の説明に約5時間再生可能とありますが、たしかに毎日使っていると僕の生活では2,3日に充電となり多少めんどうではありますが、7,736円という値段を考えると充分満足です。

友達が遊びにきた時には、友達のiPhoneをつなげて音楽を流してもらうということも簡単にできるのはかなり楽しいです。

ところで多分Macの機能なのだろうけど、Macを接続して再生中にiPhoneを接続して再生という強引なことをするとMac側では再生が止まり停止状態になってるのはなかなかよくできてるなあなんて思いました。

そんな感じで最近買ったよかったものの話でした。

2014年5月5日 ナカコー @ 新代田FEVER

横浜アリーナに引き続きいってきました。

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新代田っていったことなかったんでどこなんだろうと思っていたのだけど下北沢の隣なんですね。しかも FEVER は駅を出てすぐだったんでいきやすいライブハウスでした。6時会場なので途中でお腹が空いてはライブを満喫できないとラーメンを食べていったのでせうが、中にはくつろぎやすそうなカフェがあったのでここでもよかったなと思いました。

FEVER はちょっと大きめのライブハウスという広さで、ぎっしりお客さんが入っていました。300人くらいかな。いうまでもなく横浜アリーナよりステージが近いです!横浜アリーナのあと新代田という突然身近になった感じがたまりませんね。

さて、1曲目から「White Surf style 5」が!横浜アリーナの時は冗談じゃなく涙がでましたが、さすがに今回はそんなことはなかったもののいきなり盛り上がりました。Koji Nakamura プロジェクトのライブの1曲目なのにスーパーカーの曲でいいのかと思いつつすばらしい選曲だ!と本音と建て前のようなことを思い浮かべてしまいました。

新しいアルバムからは好きな「DAISY」と「B.O.Y.」が聴けてよかった。「DAISY」は初期のスーパーカーぽい曲(いつまでもこんな感想を抱いてしまうのが恥ずかしいのですが)。土中のギターのリフが打ち込みのシーケンスぽいのですが、この曲本当にかっこいいですよね。「B.O.Y.」はドラムンベースのリズムがいいんですけど、機材トラブルのせいか単純に音圧のせいかライブではあまりよく聞こえずすこし物足りない気がしました。ドラムンベースといえば「Sunday People」のカップリングの「Seven Front」を思い出されます。

そんなわけで途中から機材トラブルが発生していたようで、1曲ずつナカコーさんのコメントが入るという珍しい状況でした。予定していたけど演奏していない曲もあったらしいけど、なんだかスタジオで練習している風景を覗いているような生々しさがあって得した気分になりました。「2曲変えよう」とか「次の曲はドラムから入って」とか「あれ(生演奏じゃない音だと思われる)がないからそこはこうすれば大丈夫だよね」みたいなことを曲の前に毎回相談していました(笑)

そんな中でドラムから始まった曲が「Sunday People」でした!「White Surf style 5」で涙がでなかった代わりに久しぶりにライブで聴いたこの曲に鳥肌が立ちました。めっちゃ盛り上がった。機材トラブルがなかったらあのピュ〜から始まってたのかな。それとも演奏しなかったのかな。謎は深まる。

横浜アリーナと同じ「I need the sun」もやっていました。贅沢な話ですが僕としては「クリームソーダ」が聴けたら最高でしたが今回もありませんでした。

そんなわけで本当に楽しいライブでした。10月30日にはリキッドルームでライブがあるらしいです。